◆高齢者の救急搬送の多くの原因
ご高齢の方が救急搬送される原因の約8割は「転ぶ」事故が原因と言われています。しかも事故の発生場所の約6割は住宅です。元気に過ごすために、家の中の転倒防止の対策を考えておくことが大切になります。様々な工夫によって転倒が減れば、介護状態になるリスクの軽減にもなります。
◆では、どんな工夫を考えればいいの?
転ばないための工夫としては、階段や廊下の足元を明るくしたり、玄関に椅子や踏み台を置くことが考えられます。体の不自由を感じたら真っ先に思い浮かぶのが「手すり」ではないでしょうか。手すりは、廊下など場所を移動する場合、立ち座りの動作を助けるもの、濡れた手で触るものなど、場所によって設置のし方も変わってきます。移動を行う足元や、高いところにはモノを置かない、絨毯や足ふきマットなどは、滑り止めをつけて浮かせないなども事故防止に効果的です。
◆大切なのは安心のできる住まいの確保
動作が楽になる工夫は、手すり以外にも、スロープをつけたり、玄関の間口を広くしたりするリフォームも考えられます。ただ、リフォームと言っても、手すり1ヵ所で数万円、水廻りには数十万円のお金も必要です。でもご安心ください。介護保険には住宅改修の補助金がありますし、リフォーム推進事業における国の補助金や税負担の軽減措置などもあります。リフォームなどに頼らなくても、介護保険を活用した福祉用具のレンタルを活用してもよいでしょう。
いずれにせよ、健康なうちから高齢期の生活を考えて、元気で長生きするために安心のできる住まいを確保することが大切です。いまの住まいではご不安のある場合は、住み替えもひとつの選択肢になるのかもしれません。健康を維持する生活習慣を守りながら、いつまでも笑顔で生活していきたいものですね。
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